仙台日記


10月27日 (3日目)

 なにやらガサガサという物音で目が覚めました。 まだ日も出ていないのに誰かがもう活動しているようです。  泥棒かと思いましたが、まあ盗られる物もないし、争ってもお腹が減っていて勝ち目はないし、ということで シカトして寝ていました。


 もう一度目が覚めると、朝7時でした。 さわやかな朝です。 相部屋の住人たちは すでにどこかへ行ってしまったらしく、 部屋には僕一人でした。

 着替えたり片付けたりしていると、彼らが帰ってきました。


 「朝ザワザワしててすいませんでしたねぇ。」
 「あー、全然平気でしたよ。 (目が覚めたけどすぐに寝たし) 」
 「朝日を見に行ったんですよぉ。 きれいでしたよぉ。」


 なぁにぃ! 起こしてくれれば行ったのに。 (ていうか、起きたけどまた寝てるし)  というわけで、朝からすこしがっかりでした。
 2日目のユースは、砂浜の続く海岸のすぐ近くに立っていて、 海から日が昇るのが見えるらしいのです。 くやしいので、8時前にはユースを飛び出し、その砂浜へ向かいました。


 絵に描いたような砂浜はとても広くて、でもそこには誰一人いませんでした。 風がとても強く、砂が低く這うように 滑るように流れて行き、 僕の足跡を薄くしていきました。 砂が飛んでいるのでヘルメットを被ったまま砂浜を歩くと、シールド越しに見る景色と、人の誰もいない砂の山は、 なんだか違う星を歩いているような気分にさせられました。 スティーブン・セガール原作の映画、 「コンタクト」 を思い出しました。


 あんまり一人で砂浜なんか歩いていると、散歩で通る地元の人やなんかに 「サマになってるなぁ」 とか言われそうなので (言われません) 、松島に向かいました。


 松島に着いたのはまだ朝の9時くらいでした。 そんな時間にもかかわらず、何台もの観光バスが次々とやってきて、観光ツアーで来たと思われるお年寄りを吐き出して行きます。

 辺りを見まわすと、その時の松島の平均年齢は、僕を入れても65歳を下らない、といった感じでした。 高齢化をヒシヒシと感じました。  竜宮城から帰ってきたら、迎えに来てくれた自分の友達だった人が ジイサンやバアサンになっていたという、浦島太郎な感じを味わいました。(よくわかりません)

 さすがに松島は 「浦島太郎の里」 だけあります。 (違います)

 地図を見ると、そこには 「福浦島」 という島があって、橋を通って渡れるはずだったのですが、さんざん歩いて探し当てたその橋は、なんと有料でした。 もちろん渡りませんでした。 癪にさわります。  (あと、 「有料」 って変換したかったのに、1回目で 「優良」 て出たのもなんだか癪です)


 そして、せっかく仙台に来たのに、食事らしい食事は 「牛タン」 を1回食べただけだ、ということに気付いた僕は、仙台で牡蠣の専門店なるものを探し当てました。 いただきました。  ありがとございます。(何が)

 帰り道、高速料金をケチるため、国道4号線をひたすら走りました。 (僕ではなくオートバイが)


 宮城県内のある畑では、カカシの代わりに、マネキンの頭の部分が棒に突き刺してあって並んでいる、という、すてきな光景に出会いました。  日に当たり過ぎ、雨にさらされたその頭部は白っぽくなっていて、ショートカットだったと思われるその髪は大分抜け落ちていて地肌見え見えでした。  鳥ではなく、人間をターゲットにしたカカシとしか思えません。



 皆さんも浦島太郎の里 (違います) 、宮城県に行くのはどうですか。 (カカシを見に)    



 






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