仙台日記


10月26日 (2日目)

 次の日、朝7時に目が覚めると、そこは仙台でした。 (当たり前)

 そして前の日の夜、 「明日の朝は思いっきり早く起きるんで、会えないかもしれんですよ。」 と言っていたはずのアメリカ人男性 (グレイトいびき ←前日の日記参照)) はまだ寝てました。


 昨日の雨が嘘のような、高く青い空が、カーテンの隙間から見えました。


 僕が顔を洗って部屋に帰ってくると、彼はいかにも 「もうとっくに俺は起きてたんだぜ」 みたいな顔をしてサンドウィッチ (ちょっと英語っぽく言ってみました) を作っていました。  「コレ、キュウジュウハチエーン」 とか言ってやたらと上機嫌です。 やはり西洋人はオーヴァーリアクション (英語っぽくね) がサマになります。  東洋人まるだしの僕にはチト無理です。


 そしてお互い荷物をまとめながら 「今日はどこどこへ行く予定だ」 みたいな話 (僕がそう思っただけかもしれない) をして出かけました。 僕のリアクションは終始小さめです。 彼はここにもう一泊するらしく、 持ち物はサンドウィッチ一つ (ランチ用) だけでした。


 青い空の高いところには、薄い雲が風によって長く弧を描いて伸びていて、遮るもののない太陽の光はまだ黒く濡れているアスファルトを少しずつ白っぽく変えていました。


 とりあえず塩釜の方に向かいました。 「塩釜水産物仲卸市場」 というところに行って魚を眺めたかったのですが、どこにあるのかいまいち分からず、港に座って、きのう買った 「生茶」 を飲んでいると、 一羽のウミネコがすぐ近くまで歩いてきました。 そう言えば人間は膝が後ろに曲がりますが、鳥は前に曲がるのですね (みんな知ってます)。 一つ賢くなりました。


 いくつもガソリンスタンドを通り越し、牡鹿半島をまわりました。 後半はガス欠になりはしないかヒヤヒヤしてました。 金華山が見える岬には、一組のカップルを除いては誰もいませんでした 。 エンジンを止めると風の音だけが聞こえ、うっすらと紅葉した金華山が白い波頭に囲まれて、すぐ近くに見えました。 さぁ、さっきの 「生茶」 の残りでも、と思いましたがどこかに落してきてしまったようです。  環境破壊です。 「出かけたら、残してくるのは足跡だけ 」 をモットーに出かけていたので、あーあ、と思いました。 懺悔のため、昼食は抜きです (ていうか店が全然ありませんでした)。

 いくつもの漁港に立ち寄りましたが、誰とすれ違う事もなく、海の水は澄んでいて、辺りは本当に静かで、いかに自分の住んでいる所が車などの騒音でうるさいかに気付かされました。


 夕方になり、奥松島にあるユースホステルに電話をかけました。

 「相部屋でいいですか。」

 「ええ、かまいません (おーっと、また外国人とかぁ)」

 といったやりとりの後、ユースに着きました。 部屋を告げられ、その部屋のドアをノックして開けると、そこにいたのは日本人でした。 なんの不思議もないのに、なんだか驚いてしまいました。

 あたりに店が全くなく、一番近くにあった飲食店 (徒歩30分) は 「営業時間 8:00 〜 16:00」 でした。 5時に行ったので閉まってました。



 水が美味しいです。 (やせがまん)



 






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