6月下旬のある日  

  ここ3ヶ月、いや、4ヶ月くらいでしょうかね、 一本の映画も見ずに過ごしましています。 おやまあ東京上空168cmの管理人って、 なんて心の貧しい人なのかしら! なんて思っているあなたもいるかもしれませんが。 うん、全然そんな事ないもんね。 僕にはとっておきの本があるから。 もう印刷されてないって事で、すでに一冊持っているにもかかわらず、 古本屋で見つけた時にはおもわずもう一冊買ってしまったっていう本。 100円だったけど。かなりボロだけど。 題名はあんまりカッコよくないんだけども。 というわけで、 そういうもので なんとかかろうじてバランス取りながら 生きているっていう感じですが。 でも映画は見なくともここ2ヶ月ぐらいで 2本のビデオをレンタルして見ましたよ。

一本目:女の子が主人公の映画 (私信:イイダさん、見ましたよ!)。 子供の主張をキチンと尊重する大人がえらいのな。 彼女を取り巻いていたような、 温和で謙遜で優しい人間になりたい。 僕は隣り家のおばあちゃんみたいな事できないけれども、 そんな人間になりたいものです。

二本目:貧しい家庭の男の子とその妹が主人公のお話し。 僕を含めて、なんだかみんないろんな事を忘れているっていう。 そんな事を思い出させてくれる映画。 少年が学校の警備員に怒られている場面では、自分が 小学校で怒られた時の気分を思い出した。 大人にはわからない子供の事情っていうのは いつだってすごくもっともなんだ。 学校に遅刻する理由。 一等じゃなく、三等でなくちゃ喜べない理由。 大人は誰もが一度子供だったのに、いろんな事を忘れてしまってるという事。 子供は一度も大人になった事はないのに。 きっとあれだ、この間の戦争ではこういう家庭が 大きな被害を受けたんだ。 温かい映画だったけどもそれを思うと悲しくなった。

  本とビデオの題名はどうぞ当ててみて!(一本目のビデオの主人公の女の子の口調で)



6月下旬のある日  

   森林浴なんて言葉があるけれども、 やっぱり木の下はなんか出てるね。 みんなうすうす感づいていると思うけど。 心地いい音を水蒸気にしたような感じの。 なんていうかほら、 嗅覚で言うと「森の匂い」っていうか。 そのまんまだけど。 それが心地いいもんだから、 あのちっちゃい虫たちも木の下に群がるんだって。 でも目に入るんだよ (口に入るやつもいるけどな)。 その点、僕はムテキングだね、 なにせメガネっ子だからね。 口は閉じて生きている派だからね。

   なんて強がっていたら雨が降ってきて、 傘をさそうと思ったら自転車の前輪に傘が絡まって、 無残に破けてしまいましたとさ。 さっきマツキヨで買ったばかりだったのに。 まだ一度もさしてなかったのに。 そんな6月、雨の日の別れの話。



6月下旬のある日  

  バイクの走行距離が4万4千4百4十4キロメートルを突破しました。 なかなか走りましたなあ。 北海道も行ったし。 仙台にも行ったし。 うん、これって結構スゴイ乗ったって事ですよきっと。 というわけでバイクも結構なご老体ですから色々交換せねばならない 部分がもりだくさんなのに所持金がちっとももりだくさんじゃなく、 あげく労働意欲もあんまりもりだくさんじゃなかったりしている次第 であります。 労働意欲の減退はサンシンを弾くたびに増すようですメンソーレ。 近所に沖縄料理の店を発見したので暑い日に行ってみようという決意は固く。 夏に向けての準備は何もしていませんが、 Tシャツとサンシンと食欲と料理欲で乗りきれそう。 そんな感じの6月の熱帯夜。



6月中旬のある日  

  梅雨入りって事で。なんだかちゃんと梅雨しちゃってて、 これってイギリスみたいな天気だよねと まだ見ぬ、そして行く予定も全くないイギリスに思いをはせたりしながら 雨天を楽しんでます。 そしてイギリス人気取りで傘をささないでいたために、 メガネが水玉になってしまったりしてます。 ヨーロッパ人はよく飲むんだよね、ってドコかで聞いた事がある 炭酸入りのミネラルウォーターを買って飲んでみたりしました。 つまりイギリス人気取りで阿佐ヶ谷のSEIYUでそれを買ったっていう事です。 イギリス人気取りで西友をローマ字表記です。 試しに応募してみた日本酒セットが見事当たってたものですから母にプレゼントしました。 イギリス人気取りで母にプレゼントです。 で。この間、プリンが食べたくて食べたくて仕方がなかったんで作ってみました。 レシピは簡単に見つかるのです。 インターネットってべーんりー。 7人分って書いてあったのをそのまま分量通りで作ったら ホントに7人分できました。 小さい容器だったので10個もできました。 3日がかりで一人で食べてしまいました。 朝食に、そしてデザートに。 イギリス人気取りでスプーンを使って、 コーヒーはアメリカンなんてしみったれた事言わないで濃い目で淹れて 頂きましたよ午前2時。 イギリスは何時だろ。うん、プリンおいしいからまあどうでもいいや。






6月上旬のある日  

  中国人であるところの劉さんの引っ越しの手伝いをしました。 ものすごい荷物の少なさだったので、こりゃすぐ終わるねえなんて言っていたのですが (”こりゃ、”ってどういう意味ですか?って聞かれました)、 当日僕がこんちはー、と挨拶するなり 「ああコミヤサン!おととい泥棒が入って荷物がもっと減りました!」 との事で布団と服と鍋と靴ぐらいしかなかったです。 彼はプレイステーション2とX-boxを盗まれました。 見つけたらグーで殴ると言っていたので早く返した方がいいと思います。 彼の家財道具の70%(プレステ2とX-box)を盗むなんて 人道的にどうかと思います。どうせなら布団とか盗め。 あの布団、干しているのを見たことないけど。と、 そんなこんなで引っ越しも終わったところで、劉さんは靴をくれました。 「父親が送ってくれたのですが、小さくて入りません。 彼は息子の靴のサイズすら知らない。」と 流暢な日本語で言ってくれました。 健康サンダルのような思いきり固い底の靴です。 次の日雨が降ったのですが、その靴を履いて水たまりを踏むと、靴の中が一瞬で水浸しになりましたとさ。ちゃんちゃん。

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